JFDR@7th floor Sep 15th 2017
SamarisやPascal Pinonなどの活動でも知られているアイスランドのSSW、Jófríður Ákadóttir、ソロ名義JFDRとしては初の来日ライブに行ってきました。
1日目はエレクトロニックセット。
目の前に現れたJófríðurは背が高くてすらっとしてて、上下白のコーディネート(スニーカーまで白)、まるで天使のような雰囲気でした。
演奏が始まると、その歌声に想像以上に心揺さぶられて鳥肌が立ちっぱなしでした。
ひとつひとつの言葉を絞り出すように歌ったり、低い音から高い音へ盛り上がりながら力強く歌ったり。
冷たいような暖かいような不思議なサウンドを奏でていました。
ソロアルバム"Brazil"からの曲はもちろん、アルバムには収録されていない曲、新曲、Pascal Pinonの曲までいろいろとやってくれました。
印象深かったのはWires。大音量のビート音が鳴り響き、エレクトロニックセットの良さがよく出ていたと思いました。
Pascal Pinonの曲として53も披露してくれました。
「ここに透明な双子の妹がいることを想像して笑」
と言って演奏をはじめ、演奏が終わると
「やっぱり妹がいないと寂しい...妹は今アイスランドにいるの」
と笑いながら言っててとてもかわいかったです。
演奏しているときの人間離れした雰囲気とMCのときのかわいさのギャップが素敵でした。
Jófríðurはわりと丁寧に曲の紹介や解説をしてくれていた印象で、それがすごく心に残る話だったので、思い出せる限り(訳はわりと適当です、間違ってるかもしれないので参考程度にしてください・・・)書きたいと思います。
まずInstant Patience(だったはず)。何かを探し求めることについての曲。でもそれを見つけることが必ずしも必要ではないということについて、歌っているそうです。
それからMy Workは、彼女がプレッシャーを感じるあまり気が狂いそうになったときにそのことを書いた曲だそう。Losing my mindと表現していました。まさにそんな感じの曲で、ぶわっとこみ上げる感じのメロディーが何度も繰り返されるのだけど、どこか不穏ささえ感じる旋律でこっちも気が狂いそうになるような。。。
それからこれは曲のタイトルを忘れちゃったのですが(アルバムには入っていないやつ)、悲しみを歌った曲について。ある人にとってただ人生を生きることがどれだけ大変なことか。彼女がある近しい人の辛い境遇を目にして自分も途方に暮れてしまったときのこと。その歌の中では答えは与えられず、むしろ問いを投げかけているのだと。けれどときにはそれが大切だと思う、と。
そして曲紹介ではなくて、メッセージとして語ってくれたこともありました。
「例えば何か小さなことが変わったとする。よく見ると実はたくさんのことが変わっていることに気付く。そしてさらにすべてが変わっていることに気付く。その次に考えるのはその変化が苦しみをもたらすものなのか、幸せをもたらすものなのか。もし変わることに対して恐れを感じたら、その感情をも変えることができたらと願う」
演奏だけでも心揺さぶられるのに、こういった言葉もあり余計に感動。
最後はWhite Sun。この曲はアイスランドの夏の太陽、とても明るい太陽をイメージした歌だそう。またこの曲にまつわるこんな素敵なエピソードも。
「アイスランドの空港からレイキャビークに向かう道をドライブしていて、それはとてもマジカルなドライブだった。道の片側には海が広がっていて、反対側には何もない平地が広がっていて、2つの何もない空間(Emptiness)があって。(外国の)混沌からアイスランドの混沌へ向かっていく、とにかくマジカルなドライブだった」
その光景を想像しながら生で聴くWhite Sunはあまりにも美しく、喉の奥がつまるような感覚を味わいました。
ラストはアンコールでFallという曲をやってくれました。落ちていくことに対する恐れを歌った曲だそうです。
アンコールにやってくれたFallを少しだけおすそ分け。感情に訴えかけてくる美しい歌声とギターの音色にうっとり。 pic.twitter.com/srYfcFUSAC
— Sachiko (@lovelyday4ever) 2017年9月15日
パフォーマンスもMCで話してくれた話も素晴らしく、とても良い夜を過ごせたのでした。