Sachiko's blog

主に旅行記とライブレポ、気が向いたら他のことも

AN EVENING WITH SIGUR ROS Jul 31- Aug 1 2017(1)

Sigur Rós東京国際フォーラム×2日(前編)

見てきました。もう、何から書けばよいのやら...

1日目はBESTAシートGeorg側、2日目はSS席でOrri側。会場に入るとSmáskífa的な音楽が流れていて雰囲気とても不穏。もうここからSigur Rósの世界に入りこみます。

セットは2部構成で途中20分の休憩をはさみ、トータルで2時間半ほど。それでもまだ足りない、もっと見たいと思わせるパフォーマンスはさすがでした。

 

オープニングからしてめちゃくちゃかっこよくて、バックに雷雲のようなものが漂い、まずはOrriのドラムが入ります。次にベースのGeorg、そして最後にJónsiが登場。ドラム→ベース→ボーカルとだんだん音が増えていく感じはライブの始まりにぴったりでした。新曲のÁはとても優しく温かい曲で、Jónsiのファルセットで早くも天に昇れそうな、優しく包まれるような感覚で泣いてしまいました。特に最後にJónsiが一番高いピッチで伸ばすところ、透き通る歌声があまりにも美しくて。

 

こぼれ話ですが、1日目、おそらくOrriだった気がしたけど恒例の(?)間違えちゃったときにOrriと Jónsiがお互い顔合わせてめっちゃ笑う場面がまた見れました。それやらなきゃバレないのに。かわいい。

 

つづくEkki Múkkでは光の粒が上へと昇っていく演出で、Valtariのジャケットの雰囲気をそのまま持ってきたかのよう。Jónsiの歌声に心が洗われました。Orriの静かなピアノも印象的。そういえば2日目は最後の歌詞のところをJónsi飛ばしちゃって、かわりにホープランディックでメロディー変えて(あれアレンジだったのか?な?)歌っていて、それもよかったです。

 

 ここまで静かで優しい雰囲気で、そのままGlósóliへ。2番に移る前にボウイングで音量大きくなりおおお;;;この音;;;先日、MVロケ地の崖を訪れたばかりでそのことも思い出して余計感動していました。後半の音と光の炸裂、全身で音を浴びる感覚、カタルシス、、、。とても3人で出している音とは思えない厚みと奥行きでした。

 

そして今回のセットで印象的だったのはE-bowからDauðalagiðの流れ。どちらも暗く重たい感じ。特にDauðalagið、Orriのドラムは死人出るレベルです。力の限りの一打を打つと、フラッシュが会場に走り、ほんっとに凄い迫力だった。Georgのベースの重さも際立つ2曲。破壊力すさまじい盛り上がりの場面で叫ぶように歌うJónsiの声はなぜか私の心の奥底からの叫びを代弁してくれているかのように、痛々しくて辛くなる感覚がしました。

 

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重々しい2曲のあとにFljótavík(この曲で何度泣いたかしれない)が来たものだから、静かで優しく慰めになるようなこの曲の良さが際立って、なんてよくできたセトリなの...!と涙ながらに思うのでした。

 

そしてついに、私が好きすぎてたまらない新曲、Niðurを生で聴くときが...!

とても暖かく優しく包まれる、Áと同じような雰囲気の曲。サビにかけて盛り上がるところで本当に幸せで涙が止まらなくて。どうしてこんなにも美しい曲を作れるのだろう、そして奏でられるのだろう...。Jónsiはファルセットに注目が行きがちだけれども、私はむしろ普通の声ももっと聴きたい派なので、Niðurではたっぷり聴けてはぁぁぁつらい.....。

 

新曲を聴いていると気づくのが、今回もサンプリングが多様されていること。で、次にやったこれも新曲のVarða、実はここで聴くのが初めてだったのですが、ん?聞き覚えのあるサンプリング...そう、同じく新曲のÓveðurのサンプリングが使われていたのです。2016年6月に配信されていたRoute Oneのバックでずっと流れているものですね。これ聴いてしまうとアイスランドの風景が思い浮かぶ脳内構造になっているので余計に感動。Óveðurの破片にのせて、まるで一つの身体なのか楽器なのか一体となったJónsiの声とギターの連動が素晴らしかったです。

後半はGeorgとOrriの楽器シフトOrriがベースを(絵になるかっこよさ)、Georgがピアノを担当。Georgは楽器交代するときにJónsiの背中ぽんしてて急にほっこりでした。かわいい。同じピアノでも弾く人が違うと全然印象が違って、Georgのピアノはしっかりと重く響き、まるで本人が弾くベースと同じような印象でした。

 

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そしてOrriがステージを去り、つづいてJónsiも、最後までGeorgがピアノで残り、一部は幕を閉じました。一人ずつ出てきて一人ずつ去っていった第一部は優しい曲と激しい曲とのバランスが素晴らしかったです。

 

 

 第二部は後編へつづく・・・